重厚なシリアス路線の一方で、作品の空気を一変させるコメディリリーフとしても吉野の手腕は凄まじい。『SPY×FAMILY』の情報屋フランキー・フランクリンでは、金にがめつく調子の良い軽妙さを前面に出しつつ、主人公ロイドとの確かな信頼関係を漂わせる絶妙な匙加減を披露している。
また『僕のヒーローアカデミア』のプレゼント・マイクでは、ハイテンションなラジオDJ風の語り口で戦闘シーンを盛り上げる一方、親友にまつわるシリアスな局面で見せる重い沈黙が視聴者の胸を打つ。『SKET DANCE』のボッスン(藤崎佑助)で見せた「情けなくてカッコいい」等身大のヒーロー像も含め、作品に血肉を通わせるバイプレイヤーとしての勘の良さは圧倒的だ。