結論から明かそう。この楽曲の正式な読み方は「ゆめとうろう(Yumetourou)」である。
日本語の文法上、「灯籠(とうろう)」という単語は、前に別の名詞がつく複合語になると連濁を起こしやすい。たとえば「回り灯籠(まわりどうろう)」や「石灯籠(いしどうろう)」のように、「どうろう」と濁音化するのが一般的だ。そのため、直感的に「ゆめどうろう」と発音してしまう人が多いのも無理はない。
しかし、ユニバーサルミュージックの公式ディスコグラフィや音楽配信サービスのメタデータ、JASRACの作品登録データを確認すると、明確に「ゆめとうろう」と登録されている。あえて濁らせず「とうろう」と澄んだ音を残した背景には、夜空に灯る明かりのような儚さや、主人公二人が抱く切実な祈りの純度を言葉の響きそのものに宿らせたいという意図が感じられる。濁りのない「とうろう」の響きこそが、この楽曲の持つ澄徹なトーンを決定づけているのだ。