年間数十本に及ぶ過酷な全国ツアー、連日のテレビ出演とレコーディング。破竹の勢いを見せる裏側で、若き日の彼女は常にボーカリストとしての試練と闘っていた。パワフルな地声シャウトを売りにしていたため、過密日程の中で喉を痛め、声を失いかける危機にも幾度となく見舞われたという。
「どんなに喉が潰れかけても、ステージに立てば逃げられない」。そう語る彼女を支えたのは、妥協を許さないプロ意識とメンバーへの強い信頼だった。ボイストレーニングのやり直しや発声法の模索など、見えないところでの地道な努力が、彼女のボーカルを単なる「勢い」から「揺るぎない表現力」へと昇華させていったのだ。