至高の一杯に出合うためには、訪れる側の周到な準備が欠かせない。予約不可の営業スタイルを貫く本店では、昼夜を問わず行列が絶えない。2026年現在における混雑回避の鉄則は、昼の開店時刻(11時45分)の40分〜50分前には店頭に到着しておくことだ。特に週末は開店直後の一巡目を逃すと、1時間以上の待機を余儀なくされる場合も珍しくない。狙い目は平日の13時過ぎだが、蕎麦が売り切れ次第終了となるため、遅すぎる訪問には品切れのリスクが伴う。
お品書きを選ぶ際、迷わず注文したいのが名物の「せいろ」と、数量限定で供される「そばがき」だ。温かい蕎麦を所望するなら、冬季限定の「牡蠣南ばん」や、冷たい「穴子天せいろ」の完成度も見逃せない。蕎麦通の間では、まず一枚目のせいろを手繰り、間髪入れずに追加の「おかわりせいろ」を頼むスタイルが定着している。打ち立て・茹で立ての鮮烈な風味を損なわぬよう、卓上に運ばれた瞬間に手繰り終えるのが、この名店における何よりの流儀である。