心理学の世界において、不貞行為のトラウマとその回復プロセスについては長年議論が交わされてきた。世界的に著名なカップルセラピストであるエスター・ペレルは、浮気を「関係の終わりを告げる決定打」としてだけでなく、「旧来の関係を解体し、まったく新しい関係を結び直す痛烈な契機」として捉え直す視点を提示している。過ちを単なる道徳的欠陥として断罪するだけでは、再構築への道は開けないという洞察だ。
対照的に、40年以上にわたり夫婦関係を科学的に分析してきたジョン・ゴットマン博士の研究は、裏切りの前兆と破壊的影響について厳しい警告を発している。ゴットマンの研究によれば、信頼の崩壊は一夜にして起こるのではなく、日々の小さな拒絶や軽蔑の積み重ねによって土壌が作られる。そして一度失われた「信頼の銀行口座」を黒字に戻すには、通常の何倍もの時間とポジティブな相互作用が必要とされる。