学校内という閉鎖的な空間で行われる活動だからこそ、表沙汰になりにくいリアルな軋轢が渦巻いています。保護者や教員の生々しい証言から、現場のリアルな歪みを浮き彫りにします。
「子どもが通う小学校の読み聞かせサークルには、すでに子どもが卒業して10年以上経つ地域住民や元PTA役員が居座っています。新規で入った保護者が選書を相談すると、『この学年にはその本は軽すぎる』『私たちの伝統では〇〇を読むことになっている』とダメ出しの嵐。結局、古参の自己顕示欲を満たすサロンになっていて、新人は息が詰まり『もうやめたい』と泣き寝入りして脱退していきます」(公立小学校に通わせる40代母親の手記より)
一方、現場を預かる教員側からも悲鳴が上がっています。都内小学校に勤務する30代の教諭は次のように証言します。
「ボランティアの方々は親切心で来てくださっているため、どれだけ授業の邪魔になっても強く注意できません。あるボランティアは、自分の宗教観や自然食礼賛の思想が色濃く出た絵本を持ち込み、読み終わった後に『コンビニのお弁当ばかり食べていると病気になるよ』と児童に言い聞かせていました。家庭の事情は多様なのに、明らかな価値観の押し付けです。後日、激怒した保護者から『学校はあんな偏った人間を教室に入れるな』と猛烈なクレームが担任宛てに入り、間に入った教員側が精神的に摩耗しました」
こうしたトラブルは、活動の主語が「児童の豊かな時間」から「読み手の承認欲求」へとすり替わった瞬間に発生します。