転機が訪れたのは、彼女が長年レギュラーを務めていた情報番組『朝だ!生です旅サラダ』(朝日放送テレビ)などを通じて、外部の社会や多様な人間関係に触れる機会を得てからだった。大阪での収録やロケを通じて生まれた新たなコミュニティが、張り巡らされていた支配の網の目に風穴を開けることになる。
2015年に『週刊文春』が報じたモラルハラスメント疑惑と離婚裁判は、世間に大きな衝撃を与えた。「朝まで説教が続く」「外出を厳しく制限される」といった過酷な日常が明るみに出たことで、世間は初めて作られた家庭像の欺瞞に気づく。提訴から成立に至る泥沼の法廷闘争は、彼女が自らの尊厳と自由を取り戻すための壮絶な脱出劇だった。