ワールドカップの歴史を語る上で、ワールドカップドイツ代表が築き上げた実績は比類なきものです。ドイツ代表歴代優勝回数は、1954年(スイス大会)、1974年(西ドイツ大会)、1990年(イタリア大会)、そして2014年(ブラジル大会)の計4回を数えます。フランツ・ベッケンバウアーやゲルト・ミュラー、近年ではミロスラフ・クローゼやフィリップ・ラームといったドイツ代表歴代レジェンドたちが体現してきたのは、規律とゲルマン魂に裏打ちされた無類の勝負強さでした。
しかし、2014年に頂点を極めたのち、歯車は急速に狂い始めます。ロシア大会でのグループステージ最下位敗退に続き、記憶に刻まれたのがカタールワールドカップ日本戦での衝撃的な逆転負け(1-2)でした。試合を圧倒的に支配しながらもワンチャンスを沈められ、続くスペイン戦の引き分け、コスタリカ戦の勝利虚しく得失点差で散った現実は、世界に「ドイツ王朝の終焉」を印象づけました。