メジャーという巨大な機構の中で、彼らは何を背負わされていたのか。当時を知るレコード会社関係者は、商業的成功とクリエイティビティの摩擦について次のように証言する。
「ワーナーミュージック・ジャパンから次々とヒットを放ち、『熱帯夜』や『太陽とビキニ』のように常に特大のサマーアンセムを求められ続けるプレッシャーは想像を絶するものがありました。特にメロディメイクの要であり、楽曲構成のクオリティを担っていたPESへの負荷は偏っていた。メンバー個々の制作に対する熱量や、グループの方向性をめぐる哲学の乖離は、2010年代半ばにはすでに修復不能なレベルに達していたのです」
ビジネスとして巨大化しすぎたモンスターを維持しようとするマネジメント側と、表現者としての限界を迎えていたアーティスト。利害関係が複雑に絡み合う中で、生身の人間同士のコミュニケーションは完全に遮断されていった。