爪の横がズキズキ痛む原因は?爪周囲炎の初期症状と市販薬・受診目安

爪の横がズキズキ痛む原因は?爪周囲炎の初期症状と市販薬・受診目安

爪の横がズキズキ痛む原因は?爪周囲炎の初期症状と市販薬・受診目安の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

「爪の横が腫れたけれど、病院に行かずに放っておけば自然治癒するのか?」という疑問を抱く方は非常に多く見られます。結論から言えば、赤みや違和感が生じたごく初期段階(感染が浅い状態)であれば、患部を石鹸で清潔に洗い、安静を保つことで自己免疫により自然治癒することは可能です。

しかし、すでに黄色い膿が溜まっている場合や、ズキズキとした拍動痛がある段階では、組織内で細菌が爆発的に増殖しており、自然治癒を期待するのは極めて危険です。放置すればするほど皮下組織が破壊され、治癒までの期間が長期化します。

ドラッグストア等で手に入る市販薬の活用については、成分と病態の見極めが成否を分けます。ネット上では「爪周囲炎にはオロナインが効く」という言説が散見されますが、これには注意が必要です。オロナインH軟膏の有効成分である「クロルヘキシジングルコン酸塩」は優れた殺菌消毒作用を持ち、軽微なささくれの傷口消毒や初期の浅い皮膚感染の予防には一定の効果を示します。しかし、すでに皮膚の深部に細菌が侵入し、激しい炎症や排膿を伴っている爪周囲炎に対しては、殺菌力・浸透力ともに力不足となるケースが大半です。オロナインを塗りながら数日間様子を見て悪化させてしまうパターンは、皮膚科の現場で最も多く報告される典型例の一つです。

市販薬で対処する場合におすすめされるのは、抗生物質(化膿止め)を主成分とする外用薬です。

具体的には、グラム陽性菌・陰性菌に広く抗菌力を発揮するバシトラシンとフラジオマイシン硫酸塩を配合した「ドルマイシン軟膏」や、抗生物質に加えて炎症を素早く鎮めるステロイド成分を配合した「ベトネベートN軟膏AS」「テラ・コートリル軟膏」などが挙げられます。ただし、ステロイド含有薬は患部の免疫力を局所的に下げる側面もあるため、真菌(カビ)感染が疑われる場合や、化膿が極めて強い場合には適さないことがあります。市販薬を使用して48時間から72時間(2〜3日)が経過しても症状が好転しない、あるいは悪化傾向にある場合は、漫然と使用を続けず直ちに皮膚科を受診してください。

吉田 誠
Author

吉田 誠

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。