このブームの凄まじさを象徴する大きな出来事がある。CMの大成功を受け、製造元であった丹頂株式会社は、1971年に社名を「株式会社マンダム」へと変更したのだ。
自らのフラッグシップであり、時代を象徴するブランド名をそのまま社名に採用した英断。これぞ昭和カルチャーの歴史に残る劇的な企業変革であった。老舗ポマードメーカーとしての過去からの脱却を意味し、新たな時代を切り拓く執念が結実した形と言える。
子どもから大人までが顎を撫でながら口々に「う~ん、マンダム」と唱え、バラエティ番組やコントでも定番のネタとして愛された。男性化粧品という新ジャンルを確立しただけでなく、日本社会全体のムードを明るく後押しした伝説のブームであった。