物語の中盤、追いつめられた彼はシンデレラ(エステティシャン・辻彩のスタンド)の能力を利用し、無関係な男・川尻浩作の顔と身分を奪う。ここからが真の悪夢の始まりだ。昨日まで愛していた夫が、実は全くの別人であり、しかも連続殺人鬼であるかもしれないという恐怖。妻のしのぶは、夫の「変化」に戸惑いながらも、皮肉なことに以前より彼に惹かれていく。
この歪んだ夫婦関係の描写は、心理サスペンスとして一級品だ。仮面を被ることで、彼は自らの本性を隠すだけでなく、新たな「日常」を手に入れようとした。しかし、そのメッキは徐々に剥がれていく。