深夜、缶ビールを手にした芸人たちが車座になる「M-1打ち上げ」の光景は、もはや年末の風物詩となった。極限の緊張から解放され、酒を煽りながら語り合う彼らの姿は、戦友そのものだ。
1年間、あるいは十数年もの歳月をただ「漫才」という芸事だけに捧げてきた男たち、女たち。同期への嫉妬、先輩への憧憬、そして解散の危機を乗り越えて掴んだファイナルの切符。ジョッキを傾けながらポロポロとこぼれ落ちる本音には、泥臭いまでの青春の残香が漂う。彼らが背負う人生のドラマが、この打ち上げという空間で純度100パーセントの熱量となって解き放たれる。