映画『ダンボ』のベースとなったのは、ヘレン・アバーソンとハロルド・パールが1939年に発表したわずか数ページの絵本(試作本)でした。ウォルト・ディズニーはこの素朴な物語に深く心を動かされ、長編アニメーションとしての映画化を決断しました。
サーカス団に生まれた小象が、あまりに大きな耳のせいでピエロ役に落とされ、母象と引き離される過酷な試練に見舞われます。しかし、唯一の理解者であるネズミのティモシーとの友情や、不思議なカラスたちとの出会いを経て、「耳を使って大空を飛ぶ」という前代未聞の才能を開花させ、サーカスの大スターへと登りつめます。
蔑称として名付けられた「ダンボ」が、最後には称賛とリスペクトを込めた輝かしい名前に生まれ変わるプロセスこそが作品の真髄です。欠点やコンプレックスと見なされていた個性が、見方を変えれば唯一無二の武器になるという力強いメッセージは、時代を超えて観客の胸を打ち続けています。