腎結石420個摘出ニュースの真相を追うと、舞台は中国浙江省東陽市にある東陽市人民医院(Dongyang People's Hospital)に遡ります。現地メディアおよびイギリスの『The Telegraph』をはじめとする海外メディア報道の事実関係まとめによると、激しい腰の激痛を訴えて救急搬送されたのは当時55歳の男性・何(ホー)さんでした。
搬送直後に行われたCTスキャンの画像を見た医師団は息を呑みました。男性の左腎臓は異様なまでに腫れ上がり、腎臓全体が白く硬い微細な石によって完全に埋め尽くされていたのです。腎機能はすでに壊死寸前の状態にまで追い込まれており、即座に緊急手術が執刀されました。
執刀医が腎臓を切開し、医療用ピンセットを用いて摘出作業を開始したところ、取り出しても取り出しても石の列が途切れません。手術室のトレイに並べられた結石は最終的に合計420個に達し、摘出作業だけで約2時間もの時間を要しました。担当医は当時の現地取材に対し、「これほどの数の結石が腎臓一面にぎっしりと詰まっていた光景は、20年以上の外科医キャリアの中でも見たことがない」と驚愕の証言を残しています。
術後の豆腐過剰摂取による体調悪化の経緯の調査で、男性の常軌を逸した食生活が浮き彫りになりました。男性は地元で作られる「東陽豆腐」と呼ばれる伝統的な豆腐を大好物とし、長年にわたり主食代わりに毎日大量に食べ続けていました。さらに致命的だったのが「喉が渇いても水をほとんど飲まない」という極端な生活習慣です。幸いにも手術は成功し、豆腐を毎日食べた結果と現在において男性は一命を取り留めましたが、もう少し受診が遅れていれば左腎臓の全摘出を免れなかったとカルテには記録されています。