ネット上で「嫌いなYouTuberランキング」が継続的に高い閲覧数を叩き出す最大の要因は、人間の心理に根ざした「ネガティビティ・バイアス」にあります。人はポジティブな称賛よりも、他者の失敗や逸脱行動、批判的な話題に対してより強く反応し、記憶に留めやすい性質を持っています。大手投票サイト「好き嫌いドットコム」をはじめとするアンケートプラットフォームでは、日々数万票単位の意思表示が行われていますが、ここでのランキング結果は客観的な人格評価ではなく、ある種の「感情の集約装置」として機能しています。
YouTubeの急上昇欄やショート動画の普及により、見たくない動画や刺激の強い切り抜きが意図せずタイムラインに流れてくる頻度が増加しました。この「受動的接触の増加」が、視聴者の反感を買いやすい土壌を形成しています。さらに、一般大衆のモラルや社会的規範から大きく逸脱した行動をとるクリエイターに対し、「公共の秩序を守るための正当な批判」という大義名分を掲げて攻撃に参加する心理、いわゆる「私刑(リンチ)のエンタメ化」がランキングコンテンツの消費を加速させている側面は否定できません。