2012年2月10日、報道各社へ送付された連名のファックスによって電撃離婚が公表されました。その文面には「長年寄り添ってまいりましたが、いつしかすれ違い、距離が生まれてしまいました」と綴られていました。前年の2010年11月には、長年連れ添った仲睦まじい夫婦に贈られる「第3回プラチナ夫婦アワード」を受賞していただけに、世間に与えた衝撃は計り知れないものがありました。
当時の報道やその後の関係者の証言を辿ると、破局に至った核心には単なる多忙にとどまらない複数の要因が横たわっていました。
まず挙げられるのが、生活時間帯の決定的なズレと精神的すれ違いです。売れっ子俳優として全国ロケが続く宅麻伸と、ドラマ・舞台・情報番組で多忙を極める賀来千香子。互いに多忙を極める中、同じ屋根の下に暮らしながらも顔を合わせる時間が月に数日しかないという生活が恒常化していました。
さらに見逃せないのが、家庭環境に対する価値観の違いです。賀来千香子は実家との結束が極めて固く、両親や兄家族と密接に関わり合うライフスタイルを大切にしていました。一方の宅麻伸は、若き日に苦労を重ねて自力で這い上がってきた叩き上げの俳優。昭和気質の独立心を重んじるタイプであり、妻の実家コミュニティとの距離感に次第に居心地の悪さを募らせていったとも報じられています。
また、離婚に際して大々的な離婚会見が開かれることはなく、双方が代理人を通じて淡々と財産分与と協議を完了させました。慰謝料や財産分与を巡る泥沼の争い劇は一切なく、子供がいなかったことも相まって、法的な手続きは非常にスムーズに進行しました。愛憎劇の末の破綻ではなく、お互いの人生を尊重し合った末の「静かな合意」であったことが伺えます。