内閣府が実施する「外交に関する世論調査」や言論NPOの共同世論調査において、日本国民の対中感情は「好感を持たない」とする回答が80%〜90%前後の高水準で推移し続けています。尖閣諸島周辺への公船侵入、軍事演習の活発化、香港や新疆ウイグル自治区をめぐる人権問題、さらには反スパイ法による邦人拘束などが報道されるたび、国内世論の警戒感は強まる一方です。
SNSやネット掲示板(5ちゃんねる、X、Yahoo!ニュースコメント欄等)におけるユーザーの生の声を見ても、政治家が訪中したり融和的な姿勢を示したりするたびに、以下のような厳しい批判が殺到します。
「尖閣で挑発されているのに、なぜ笑顔で握手するのか理解できない」
「経済優先で国の主権や安全保障を後回しにする政治家は交代させるべき」
「拘束された日本人ビジネスマンの解放も勝ち取れない対話に何の意味があるのか」
一方で、地方の農水産物輸出業者や観光事業者からは「中国市場への販路が途絶えれば廃業に追い込まれる」「感情的な対立煽りだけでは地方経済がもたない」という切実な声も上がっています。このように、「安全保障上の危機感を持つ一般世論」と「現実の経済・外交を回さなければならない現場」との間には、埋めがたい心理的ギャップが生じています。