映画『366日』の物語は、2003年の沖縄から幕を開けます。高校2年生の玉城美海(上白石萌歌)は、1年先輩である真喜屋湊(赤楚衛二)が奏でる音楽と優しい人柄に惹かれ、湊もまた美海の天真爛漫な笑顔に心を奪われます。湊の卒業と東京の大学進学をきっかけに二人は恋人同士となり、「互いに好きな曲を入れたMDを交換する」というささやかな約束を交わして遠距離恋愛をスタートさせました。
東京で音楽の道を志す湊と、沖縄で彼を応援し続ける美海。二人の絆は距離に負けないほど強いものに見えました。しかしある日、湊は突然美海の前から姿を消し、一方的に別れを告げます。理由も告げられずに残された美海は深い悲しみを抱えたまま大人になり、沖縄で母校の音楽教師としての日々を歩み始めます。
そして20年の時が流れた現在、美海のもとに湊の東京時代の友人たちから思いがけない知らせが届きます。湊の親友である琉晴(中島裕翔)や香澄(玉城ティナ)らとの再会を通じ、20年前に湊が下した決断の真相と、彼が遺した音楽に込められた本当のメッセージが明らかになっていきます。若手からベテランまで揃った豪華キャスト陣の繊細な演技が、切なくも温かい物語をより一層際立たせています。