国民的なブームの絶頂期を過ぎた頃、インターネット上では彼女に関する真偽不明の悪質な噂が急速に拡散されました。「ロケ現場でスタッフに横柄な態度を取った」「飛行機内で客室乗務員に理不尽なクレームを入れた」といったネガティブな情報が、根拠のないまままとめサイトや掲示板で増幅されたのです。
当時のテレビ業界はネット上の評判に過剰に反応する風潮が強まり、制作現場がキャスティングを躊躇する要因となりました。後年、彼女がメディアや手記で明かしたところによると、「身に覚えのないデマが事実であるかのように語られ、反論の機会すら与えられない理不尽さに深く苦しめられた」と述懐しています。
しかし、エド・はるみさんは泣き寝入りすることを選びませんでした。2010年代半ば、弁護士を通じてインターネット上の悪質な書き込みを行った人物や管理者を特定。損害賠償を求める民事訴訟を提起しました。
東京地方裁判所は審理の結果、ネット上に流布されていたトラブルの事実を完全に否定し、名誉毀損の成立を認めて原告側の主張を全面的に支持する判決を下しました。司法の場において「ネット上の噂は完全なデマであり、事実無根である」ことが正式に証明されたのです。
「干された」「性格に問題があった」という言説は、悪意ある虚偽情報とそれに追従したネット世論が作り出した冤罪に過ぎませんでした。彼女の毅然とした法的手続きは、現在でこそ一般的になりつつある著名人のネット誹謗中傷対策の先駆的な事例として位置づけられています。