センリツが異形の姿へと変わってしまった理由は、念能力の世界でも最悪の呪詛とされる「闇のソナタ」にあります。作中の伝承によると、闇のソナタとは「魔王が作曲したとされる伝説の楽譜」であり、ピアノ・バイオリン・フルート・ハープの4つの楽器で構成されています。
センリツはかつて、音楽仲間とともに酒の席の悪ふざけで、そのうちの1つである「フルート独奏」の楽譜を手に入れ、友人が演奏する音色を耳にしてしまいました。その結果、想像を絶する災厄が2人を襲います。
演奏を行った友人は、演奏直後に全身の皮膚と肉が焼けただれ、凄惨な苦痛の中で命を落としました。一方、演奏を隣で聴いていたセンリツも、一命こそ取り留めたものの、左腕をはじめとする全身の皮膚が侵され、頭髪や体型までもが急激に変貌。現在のような異形の外貌となってしまったのです。
センリツが普段から長袖の衣服を身にまとい、腕や首元を露出しないのは、この焼けただれた生々しい呪いの痕跡を隠すためでもあります。好奇心や若気の至りによって支払った代償は、あまりにも過酷なものでした。