地域を巡回していた外部委託のスタッフが姿を消した最大の要因は、旧態依然とした戸別訪問モデルの破綻にある。かつて年間数百億円規模の莫大な経費を投じて維持されていた訪問営業部隊は、費用対効果の悪化とともに社会的な批判の的となっていた。強引な契約迫りや夜間訪問を巡るクレームが多発し、防犯意識の高まりからオートロックマンションやスマートドアホンの普及が加速。ドアを開けてもらうこと自体が至難の業となっていた。
さらに、社会問題化していた悪質なトラブルを放置することは、公共放送としての信頼基盤を自ら破壊する行為にほかならなかった。巨額の営業経費を削減し、不透明な訪問活動を全廃することは、経営改革の最優先課題として突きつけられていたのである。