ダンスミュージックシーンにおいて、ブートレグ(非公式リミックス)として密かに回遊していた音源が公式リリースへと至る道筋には、常に険しい著作権の壁が立ちはだかる。今作においても、原曲の権利を管理するソニー・ミュージックパブリッシングをはじめとする権利元との交渉が、裏側で大きな意味を持っていた。
かつてなら権利侵害として即座に削除対象となっていた野良リミックスが、SNS上での爆発的バズを受けて公式化されるケースが近年急増している。プラットフォーム上でのサンプリング利用に関するクリアランス手続きが迅速化されたことは、クリエイターエコノミーの進化を示す象徴的な出来事だ。権利者側にとっても、過去のカタログ資産が最新トレンドの中で再評価され、新たな収益を生み出す好循環が生まれている。