だが、足元をすくわれる恐怖は常に隣り合わせにある。FIFAワールドカップ・アジア最終予選の過酷さは、年々狂気を帯びてきた。長距離移動、過酷な気候、完全アウェイの狂乱。どれをとっても一筋縄ではいかない。
中東勢のオイルマネーに裏打ちされた強化や、欧州系指揮官を招聘した新興国の戦術的進化は凄まじい。国際サッカーのグローバル化は、地域間の格差を急速に縮めている。かつての大差による圧勝劇は影を潜め、1点を争う泥臭い攻防が日常となった。その中で勝ち点を拾い続け、世界ランクのポジションを死守する作業は、想像を絶する精神力を要求する。JFAが推し進めるメディカルサポートや移動環境のプロフェッショナル化も、この極限の戦いを下支えする生命線だ。