妹を失い、絶望の淵に突き落とされていた無花果の前に現れたのが、後に内閣総理大臣となる東方天乙統女でした。乙統女は無花果の絶望を肯定し、「女が支配する新しい平和な世界」を創るための同志として彼女を迎え入れます。無花果にとって乙統女は、単なる上司ではなく、自らの存在意義と復讐心を昇華させてくれた絶対的な救済者でした。
一方で、ヨコハマ・ディビジョン「MAD TRIGGER CREW」のリーダー・碧棺左馬刻との間には、修復不可能な因縁が渦巻いていました。無花果は左馬刻の実妹である碧棺合歓を中王区・行政監察局副局長に登用し、真正ヒプノシスマイクの力(マインドハック機能)を用いて自らの配下に置いていました。
左馬刻にとって合歓は唯一無二の守るべき家族であり、無花果は「妹を奪った仇敵」として激しく敵視されることになります。自らも妹を奪われた過去を持つ無花果が、他者の妹を政治的カードとして利用するという皮肉な構造は、物語の大きなドラマ的推進力となりました。ストーリーの進展とともに合歓のマインドハックが解かれ、中王区内部のパワーバランスが変化していく過程でも、無花果が見せる葛藤や動揺はファンの間で大きな議論を呼びました。