机上の数字だけでなく、実際の停留所やSNS上で渦巻く京阪バス枚方営業所 ネットの反応と評判を調査すると、利用者の属性によって受け止め方に大きな温度差が生じている実態が浮き彫りになります。
枚方市駅南口のバス乗り場で取材した毎朝通勤に利用する30代会社員は、次のように語ります。
「朝の7時台後半は、これまでは1本見送っても3分後に次が来ていました。今は減便の影響で1本あたりの乗車密度が異常に高く、雨の日などは車内奥まで詰め込まれて乗り切れないケースもあります。会社に着く時間を逆算して、家を出る時間を15分早めました」
一方、高齢者や通院層が集まる昼の停留所では、切実な嘆きが聞かれます。香里ヶ丘周辺の団地に住む70代女性は、「病院の帰りにバス停へ行ったら、前の便が出た直後で次のバスまで30分待ち。夏場や真冬の待合は体力的にも厳しい。病院の予約時間をバスの運行に合わせて取るようになりました」と話します。
インターネット上のコミュニティや知恵袋等の投稿でも、「深夜バスがなくなったため、枚方市駅からの終電帰りにタクシー乗り場へ直行せざるを得ず、毎月の出費がかさむ」「運転手不足は理解できるが、告知ポスターが専門用語ばかりで分かりにくい」といった厳しい意見が見受けられます。
これに対し、運行に携わる現場ドライバーの手記や労働組合関係者の声からは、「以前は月60時間以上の時間外労働が常態化し、居眠り運転事故の恐怖と常に隣り合わせだった。減便は心苦しいが、これ以上の勤務強度は命に関わる」という赤裸々な葛藤が語られています。利用者の利便性と乗務員の命と安全――その狭間で交通インフラが悲鳴を上げているのが現場の偽らざる真実です。