ステージを彩る衣装や演出へのこだわりも、宮本浩次のパフォーマンスを語る上で欠かせない要素です。エレファントカシマシとしてのトレードマークは、極限まで無駄を削ぎ落とした「ブラックスーツと白シャツ」。歌が進むにつれてボタンが外れ、ネクタイが緩んでいく様は、感情の解放を視覚的にも表現しています。
一方で、椎名林檎とのステージで見せた黒の羽織袴姿や、ソロステージでの洗練されたロングコートなど、楽曲の世界観に合わせて選び抜かれたスタイリングも鮮烈な印象を残しました。
舞台空間の使い方においても、ステージの端から端まで全力疾走するかと思えば、ふと見せる丁寧で深いお辞儀のギャップなど、礼節とロックのダイナミズムが同居した唯一無二の立ち居振る舞いが、視覚的な美学を形作っています。