メディアが木嶋死刑囚を報じ続ける背景には、大衆の尽きない好奇心がある。「毒婦」と呼ばれた女性が、なぜこれほどまでに男たちを翻弄し続けるのか。その謎解き自体が、コンテンツとして非常に消費されやすいのだ。週刊誌やワイドショーは、彼女の新しい結婚や離婚のニュースを報じるたびに、高視聴率やアクセス数を獲得してきた。
だが、こうした報道のあり方には警鐘を鳴らす専門家もいる。彼女を過度に神格化、あるいはキャラクター化することは、彼女が奪った尊い命や、遺族の消えない苦しみを軽視することにつながりかねない。エンターテインメントとして消費される「悪女像」の裏には、冷厳な事実が存在することを忘れてはならない。