木綿や絹ごし以外にも、近年の料理愛好家やプロの間で注目されているのが「焼き豆腐」を使った代用アレンジです。すき焼きなどに使われる焼き豆腐は、あらかじめしっかりと水切りされ、表面が香ばしく焼かれています。
焼き豆腐は水気が極めて少ないため、下茹での手間を省いても「絶対に崩れない」という抜群の扱いやすさを誇ります。さらに、焼き目の部分にタレがしっかりと吸着し、噛み締めたときの大豆の香ばしさが麻辣スパイスと抜群の相性を見せます。「忙しい平日の夜に手早く本格的な食感を出したい」というシーンにおける最強の選択肢です。
中華料理全体を見渡しても、豆腐の使い分けは料理の完成度を左右する基本技術です。麻婆豆腐だけでなく、淡白なスープには喉ごしの良い絹、炒め物や煮込みには味を吸いやすい木綿や厚揚げといったように、食材の水分量とタレの濃度を合わせることが美味しさへの近道となります。