日本国内でヤシの木を露地植えする場合、最優先で確認すべきスペックが耐寒性です。自生地が熱帯・亜熱帯のヤシは氷点下の寒波に耐えられないものが多いため、地域の最低気温に適した品種を選ぶ必要があります。
庭のシンボルツリーとして圧倒的な支持を集めているのが「ココスヤシ(ヤタイヤシなどの総称・ブティア属)」です。マイナス7℃〜8℃程度まで耐える強い耐寒性を備えており、関東以南から温暖な東北沿岸部まで地植えが可能です。成長スピードも緩やかで、シルバーがかった美しい曲線を描く羽状複葉が落ち着いた高級感を漂わせます。
省スペースの庭やモダンな玄関アプローチには、小型で引き締まった樹形が魅力の「チャメロプス(チャメロップス)」や、扇状の青白い葉が美しい「サバルヤシ(サバルパルメット)」が適しています。一方、南国リゾートの代表格として人気のリゾートホテルやカフェでよく見かける「フェニックス・ロベレニー(八丈島などで生産)」は、耐寒温度が約0℃〜3℃と寒さに弱いため、関東以北の露地では越冬が厳しく、鉢植え管理で冬季は屋内へ取り込む運用が基本です。