退職金の支給申請を行う際、まず手元に用意するのが勤務先から配布される請求書用紙です。企業独自の退職一時金制度を採用している場合、社内規定の様式が用いられます。記載項目は多岐にわたるように見えますが、骨子となるのは「退職者基本情報」「退職事由」「退職金受取口座の登録」の3点に集約されます。
具体的な退職金請求書の記入例を整理すると、まず氏名欄には住民票に記載された正式な漢字を用い、退職時と転居予定がある場合は「退職日時点の住民票上の住所」を記載するのが鉄則です。退職事由の選択(定年退職、自己都合、会社都合など)は支給額の算定テーブルに直結するため、人事担当者と事前に合意した区分と完全に一致させなければなりません。
特に不備が集中するのが、退職金受取口座の登録欄です。金融機関名、支店名、預金種目(普通・当座)、口座番号を正確に転記することはもちろん、受取口座の名義人が退職者本人と完全に一致している必要があります。旧姓のまま放置されている口座や、アルファベット表記のカナ変換相違、長期間使用しておらず休眠状態になっている口座を指定すると、銀行側で入金処理が弾かれ、手続きが一からやり直しになるため細心の注意を払ってください。