取材班が現地入りした午前5時半、すでに駐車場は満車寸前だった。東の水平線が茜色に染まる午前6時15分、最初の時合が訪れる。内貿岸壁寄りのポイントで、竿先が一気に海中へ突き刺さった。上がってきたのは45センチクラスの青物(イナダ・ショゴ)だ。
「先週からカタクチイワシの群れが湾内へ押し寄せていて、底にも表層にもフィッシュイーターが張り付いている状態です」と、足繁く通う地元のアングラーは興奮気味に語る。メタルジグを着底させ、ワンピッチジャークで誘い上げた瞬間に引ったくるようなバイトが多発。さらに驚くべきはボトムの反応だ。足元付近の捨て石周りを丁寧に探っていた泳がせ釣りの仕掛けに、座布団級とはいかないまでも肉厚なヒラメ(平目)が連発している。アジの群れを追尾して堤防際まで寄ってきている証拠だ。
潮が動き始める中潮の上げ三分から七分にかけて、魚の活性はピークに達した。周囲を見渡せば、右でも左でもロッドが満月を描き、タモ網が慌ただしく海面へと差し伸べられている。時合は短い。わずか1時間半の間に、堤防全体で確認できただけでもイナダ20本以上、ヒラメ6枚、良型のアジが無数という驚愕の光景が広がっていた。