車を住空間・ワークスペースとして捉える「バンライフ」の広がりは、単なる一過性の流行にとどまらず、北海道の自動車観光産業に新たな経済効果をもたらしている。
従来の車中泊は「宿泊費を浮かすための節約手段」と見なされがちだった。しかし、現在のドライバー層は、浮いたコストを現地の特産品購入や高級食材の食べ歩き、体験型アクティビティへと積極的に投じている。直売所で旬の農産物を買い込み、地元の公衆浴場を巡る消費行動は、過疎に悩む地方自治体にとって貴重な経済循環の源泉だ。
地域を消費するだけの通過客から、地域を豊かにする滞在客へ。旅人のマインドシフトが、歓迎される車中泊カルチャーの土台を築いている。