旧来の施設群が果たしてきたもう一つの大きな貢献は、地域の診療所やクリニックとの強力な連携体制の構築である。高度な最先端機器を備えた基幹病院と、患者の身近に寄り添う「かかりつけ医」が役割を分担する集約・分散型医療ネットワークは、近年の医師不足や医療費増大に対する強力な解となっている。
重症化リスクの高い患者や特殊な外科手術を要する症例は大規模な最先端センターへ集中させ、状態が安定した後の経過観察や日常生活の指導は地域のクリニックが担う。このスムーズなリレー診療により、患者は長時間の待ち時間に悩まされることなく、質の高い医療サービスを持続的に受けられる構造が定着しつつある。