この現象を加速させているもう一つの巨大な要因が、「推し活」カルチャーの隆盛だ。ライブ会場やファンイベントにおいて、ファン同士が全く同じ系統の服装で集う光景は今や日常となっている。
ここでは、同じ格好をすることが対象への愛情の深さを示し、コミュニティへの所属感を高める象徴となる。「量産型」であることが蔑称ではなく、むしろ集団への貢献や美徳として肯定される空間が形成されているのだ。
ファン心理に詳しい社会学者の田中教授はこう分析する。「共通のドレスコードを持つことで、見知らぬ他者との間に瞬時に連帯感が生まれる。孤独感を抱えがちな現代人にとって、この一体感は何物にも代えがたい救いになっている」。