「シャワーの水圧が弱くてイライラする…その原因は一体なぜ?」と頭を抱えている方に朗報です。工具箱を引っ張り出したり高額なリフォーム費用を工面したりしなくても、自宅にある身近なアイテムだけで水圧を跳ね上げる方法が存在します。坂口ボイラーサービス有限会社などの専門業者が現場で実践している「まず試すべきセルフメンテ術」の具体的手順をまとめました。
1. 止水栓の開け方(所要時間:2分・費用:0円)
浴室の壁から出ている混合水栓の根元(クランクと呼ばれる脚の部分)を観察してください。左右にマイナスネジのような溝が刻まれた突起があります。向かって右側が「水」、左側が「お湯」の流量を調整する止水栓です。ここをマイナスドライバー(無ければ10円玉でも代用可能)で反時計回り(左回り)に回すと、水圧のストッパーが解除されて流量が大幅に増加します。長年の使用で固着している場合は無理に力を込めず、潤滑油を差すか慎重に回すのがポイントです。全開にした後、半回転ほど戻す位置が設備のベストポジションです。
2. 水道メーター元栓調整(所要時間:3分・費用:0円)
浴室の止水栓だけでなく、家全体の給水元栓が絞られているケースも珍しくありません。戸建て住宅なら屋外の地中に埋設された量水器ボックス内、賃貸マンションであれば玄関ドアの横にあるパイプスペース(PS扉)の中に水道メーターと元栓バルブが存在します。このバルブが中途半端に閉まっていると、家全体の蛇口やシャワーの勢いが殺害されてしまいます。バルブを反時計回りに限界まで回し切ることで、本来の供給圧力をフルに引き出せます。
3. ストレーナーフィルター掃除と散水板のクエン酸漬け(所要時間:30分・費用:数百円)
「長年使っているうちに徐々に弱くなってきた」という場合に劇的な効果を発揮するのが、ストレーナーフィルター掃除とヘッドのクエン酸パックです。混合水栓のクランク裏側やシャワーヘッドとホースの接続部には、微細なメッシュ状のストレーナーが内蔵されています。ここにゴミやサビが詰まっていると、いくら元栓を開けても水流が遮られてしまいます。歯ブラシでメッシュの不純物を優しく掻き出してください。
さらに、シャワーヘッドの散水板(お湯が出る穴の開いた金属・樹脂プレート)を分解し、洗面器に張ったぬるま湯にクエン酸(大さじ2杯)を溶かして1〜2時間ほど漬け込みます。頑固な水垢や白いカルキ汚れがアルカリ性から中和されて溶解し、つまようじ等で軽く突くだけで詰まりが完全に解消され、新築時のような力強い吐水が復活します。