軍服という記号的な衣裳が、尾形のシルエットに独特の品格を与えている。明治末期の軍装を精密に考証した大日本帝国陸軍第七師団の制服。立襟の仕立てや肩章、そしてマントのなびき方が、彼の細身でありながら引き締まった肉体を立体的に強調する。
作画における服のシワ表現や、布地の重厚感を出すための陰影処理は見事の一言だ。特にマントを羽織った立ち姿は、狙撃手としての影を覆い隠すと同時に、風を受けたときの動的なコントラストを生み出す。ミリタリー要素の厳格さと、尾形個人が放つアウトローな佇まい。この二つが融合したデザインの美しさは、作画の教科書と呼ぶにふさわしい構造美を誇っている。