法制度の変革が進む一方で、末端の現場では依然として旧態依然とした運用が残り、労働者の間で摩擦が生じています。インターネット掲示板やSNS、知恵袋などの労働コミュニティに集まる一次情報を精査すると、現場の歪みが浮き彫りになります。
「熱が38度あるのに『手当が飛ぶから』と解熱剤を飲んで出勤してきた同僚からインフルエンザをうつされた」(20代・精密機械工場勤務)
「フルタイムのパートで正社員と全く同じシフトに入っているのに、皆勤手当は正社員だけに毎月1万5,000円。店長に聞いても『規程だから』の一点張りで泣き寝入りしている」(30代・物流倉庫スタッフ)
一方で、手当の廃止に直面した現場からは別の戸惑いも聞こえます。
「皆勤手当の廃止に伴い基本給へ組み込まれたが、真面目に出ていた自分にとっては事実上の減給感がある」「無断欠勤を繰り返す不真面目なスタッフと同じ給与体系になるのは納得がいかない」といった、真面目に出勤し続けてきた層からの不公平感です。
こうした現場のハレーションを避けるため、先進的な企業では「休まないことへの加点」ではなく、「病気休業時の所得補償制度の充実」や「チーム全体の成果・業務改善に対する報奨」へと人事評価の軸足をシフトさせています。