「テカリが気になるから自分は脂性肌だと思い、さっぱりタイプの化粧水と強力な洗顔料を使い続けていたら、実は肌内部がカラカラのインナードライだった」――こうしたトラブルは、美容相談の現場でも後を絶ちません。Tゾーン(額や鼻)の皮脂分泌だけに気を取られ、頬や口元の乾燥サインを見落としてしまうことが典型的な誤認パターンです。
皮膚科学において、肌質は主に「水分量」と「皮脂量」の掛け合わせで定義されます。皮脂が多いからといって水分が足りているとは限らず、むしろ角層の水分不足を補おうとして皮脂が過剰分泌されているケースも多々あります。肌質に合わない油分過多・油分不足のケアを続けると、バリア機能が低下し、ニキビや毛穴の開き、早期のエイジングサインを引き起こす要因になります。
まずは先入観を捨て、客観的な基準で「現在の肌がどの状態にあるのか」をフラットに把握することが、遠回りに見えて最も確実な美肌への近道です。