空自F-4Ej改「魔改造」の真実!旧式ファントムが最強に化けた理由

空自F-4Ej改「魔改造」の真実!旧式ファントムが最強に化けた理由

空自F-4Ej改「魔改造」の真実!旧式ファントムが最強に化けた理由の要点を分かりやすくまとめてご紹介します。

F-4EJ改の改修内容は、戦闘機の世代格差を埋めるためのハイテク技術が凝縮されています。その中核を担ったのが、火器管制レーダーの抜本的な刷新でした。

原型機であるF-4EJに搭載されていたAPQ-120レーダーは、旧来のアナログ真空管を多用したシステムであり、地上からのレーダー反射波(クラッター)に紛れた低空目標を見つけ出す「ルックダウン・シュートダウン能力」を実質的に備えていませんでした。冷戦末期の侵攻脅威は超低空侵入が主流となっていたため、この欠点は致命的でした。

そこで白羽の矢が立ったのが、米軍の軽量小型戦闘機F-16A/Bに搭載されていた高性能パルス・ドップラー・レーダー「AN/APG-66」でした。これを三菱電機がライセンス生産・日本向けに再設計したAPG-66Jレーダーへと換装。このレーダー換装経緯には、狭い機首レドーム内に大型機器を収めるための高度な実装技術が求められましたが、結果として小型・軽量・高信頼性を手に入れ、低空を飛行する巡航ミサイルや侵入機を背景の山・海ごと克明に捉える能力を獲得しました。

改修の主要ポイントは以下の通りです。

  • 火器管制・アビオニクスのデジタル化:中央演算装置(セントラル・コンピューター)のデジタル化により、兵装管理や航法計算の精度が劇的に向上。
  • HOTAS概念とHUDの導入:操縦桿とスロットルレバーから手を離さずに兵装操作が可能なHOTAS(Hands On Throttle And Stick)を採用。パイロットの視線移動を減らすカイザー社製ヘッドアップディスプレイ(HUD)を新たに搭載。
  • 警戒能力の刷新:垂直尾翼先端部にJ/APR-6レーダー警戒受信機(RWR)のアンテナを増設。敵のレーダー照射を即座に識別・警告する生存性を確保。
  • 慣性航法装置(INS)の更新:機械式ジャイロからリングレーザージャイロへの換装により、航法精度が格段に向上。

さらに、F-4EJ改を語る上で欠かせないのが対艦ミサイル運用能力の付与です。原型機にはなかった爆撃能力の復活にとどまらず、国産の80式空対艦誘導弾(ASM-1)および赤外線誘導型の93式空対艦誘導弾(ASM-2)を最大2発搭載可能となりました。この改修により、F-4EJ改は要撃機でありながら、実質的な支援戦闘機(戦闘爆撃機)として日本周辺の海上脅威を睨む強力なマルチロール機へと変貌を遂げたのです。

伊藤 翔太
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伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。