循環器内科の世界的権威であり、自治医科大学を率いる学長・永井良三氏は、ビッグデータやAIを駆使した医療改革を強力に推し進めてきた。医学論文データベース「メディカルオンライン」等に蓄積される膨大な臨床エビデンスを地域医療の現場に還元し、遠隔診療ネットワークと連携させることで、地理的ハンディキャップを解消する試みだ。
国が進める「地域医療医師確保プロジェクト」とも連動し、同校が蓄積してきた卒業生の配置データや診療実績は、日本の医療政策を立案する上での貴重な基礎資料となっている。単に医師を過疎地に送り込むだけでなく、デジタル技術で孤立を防ぎ、現場の医師が質の高い医療を提供し続けられる持続可能なエコシステムが構築されつつある。