単なるネットの流行語にとどまらず、作品自体が社会現象へと昇華した最大の理由は、水島努監督が手がけたガルパンという作品が持つ圧倒的なエンターテインメント性にあります。女子高生×戦車という一見奇抜なギャップ設定に甘えることなく、本格的なミリタリー考証と王道のスポ根ストーリーを極限まで高い次元で融合させました。
『劇場版』における約2時間にわたる上映時間のうち、大半を占めるのが息もつかせぬ戦車戦です。CGと手描きアニメーションをハイブリッドで駆使したカメラワーク、物理挙動を綿密に計算した車体の重量感、そして各校の戦術が交錯するスピーディーな攻防は、アニメファンのみならず映画ファンをも唸らせました。公開当時のガルパンの評判や感想を見ても、「実写映画を含めても年間最高峰のアクション映画」と絶賛する映画評論家が続出したほどです。
人間関係のドロドロとした葛藤を排し、爽快なスポーツマンシップと仲間への信頼を描き切った清々しい脚本も、リピーターを激増させた要因です。一度観た観客が「もう一度あの興奮を味わいたい」と劇場へ足を運び、興行収入25億円を突破する異例のロングランヒットを記録しました。