「自動お掃除機能が付いているから、手入れは一切不要」という認識は完全な誤解です。フィルター自動お掃除機能が除去するのは「エアフィルター表面の大きなホコリ」だけであり、油煙、タバコの煙、微小なハウスダスト、そして湿気によって内部に発生する黒カビには一切対応していません。
お掃除機能付きエアコンでユーザーが必ず行うべき作業は、自動でホコリが集められる「ダストボックスの定期的なゴミ捨てと水洗い」(半年に1回程度)です。ここが満杯になるとホコリが内部に逆流し、熱交換器を急速に詰まらせる原因となります。また、ユニット自体が複雑な配線で覆われているため、市販スプレーを使用した場合の基板ショートリスクは通常エアコンの数倍に跳ね上がります。
また、吹き出し口の奥にある筒状の「送風ファン(シロッコファン)」に生えた黒カビを、綿棒やブラシで自力除去しようとする行為も極めて高リスクです。ファンの羽(ブレード)はミリ単位の精密なバランスで成形されており、ブラシで強く擦って羽が1枚でも欠けたり曲がったりすると、回転時に激しい異音や振動が発生します。ファンの交換修理には数万円単位の費用が発生するため、ファンにカビがびっしり付着している段階に至った場合は、自力での除去を断念するのが賢明です。