京都の観光地図が劇的な変化を遂げつつある。かつてのように大人数のツアー客が一斉に押し寄せ、名所を分刻みで消費していくスタイルは姿を消しつつある。代わりに台頭してきたのが、地域の日常や自然の呼吸に寄り添う「分散型・滞在型観光」だ。その象徴的な舞台となっているのが、叡山電鉄鞍馬線の起点であり終点でもある八瀬エリアである。
高野川のせせらぎが心地よく響く駅前広場では、以前のような大型バスの路上駐車や混雑による混乱は見られない。混雑度のリアルタイム可視化とスムーズな交通誘導により、訪れる人々は駅に降り立った瞬間から山の清涼な空気を胸いっぱいに吸い込むことができる。