誰もが幼少期に一度は遊んだ経験を持つであろうトランプゲーム「ダウト」。裏返しに出されたカードが本当に宣言通りの数字なのか、それとも真っ赤な偽りなのか。ルールそのものは極めてシンプルだ。しかし、そこに立ち現れるのは純度の高い心理戦・ブラフの世界に他ならない。
勝敗を分けるのは、カードの配分ではなくプレイヤーの演技力と視線、そして微細な挙動の観察だ。ハッタリ(ブラフ)を押し通して手札を減らすスリルと、相手の虚飾を見破って「ダウト!」と宣告する瞬間のカタルシス。このカードゲームが提示するのは、情報が不完全な状況下で人間がいかに相手の裏をかき、信頼と欺瞞を天秤にかけるかという滑稽でスリリングな心理ドラマである。