常盤平の街づくりを語るうえで外せないのが、昭和の伝説的な建築家・都市計画家である浅田孝の存在だ。彼が描いたマスタープランは、緑豊かな公園や歩行者専用道路を網の目のように配置し、人間中心の静かな暮らしを実現する先進的な設計思想に基づいていた。その精神は時代を超え、現在UR都市機構が総力を挙げて推進する「常盤平団地再生プロジェクト」へと確実に受け継がれている。
老朽化した住戸のリノベーションはもちろん、若年ファミリー世帯や単身のクリエイター層を呼び込むための最新設備を整えたライフスタイル提案型住戸が続々と誕生している。単に古い建物を壊して建て替えるのではなく、浅田孝が残した豊かな緑地やコミュニティ空間の骨格を生かしながら、現代の耐震・省エネ基準に適合させる手法は、国内外の都市再生モデルとしても高く評価されている。多世代が支え合いながら共生できるオープンなコミュニティの再構築が、着々と進められているのだ。