作中で圧倒的な怪奇性と不気味さを漂わせるエンヤ婆(本名:エンヤ・ガイル)は、DIOの右腕とも呼べる最重要人物です。両腕ともに「右手」を持つ特異な身体的特徴を持ち、エジプト・カイロのDIOの館を拠点に、タロットカードの暗示を持つスタンド使いの刺客たちを束ねてジョースター一行へと差し向けました。
彼女の経歴において最も特筆すべきは、シリーズ全体の根幹設定である「弓と矢(スタンドの矢)」との深い関わりです。第5部『黄金の風』で明かされた真相によると、1986年にエジプトの発掘現場で若き日のディアボロが発見した6本の矢のうち、5本を大金で買い取った人物こそがエンヤ婆でした。
彼女はこの矢を使ってDIOのスタンド能力を開花させ、さらに世界中から素質のある者たちを見つけ出してはスタンド能力を発現させ、DIOの私設軍団を組織しました。つまり、第3部のみならず第4部以降に続く「スタンド使い同士が引き寄せ合う過酷な運命」の発端を作った実質的な黒幕こそが、エンヤ婆という女性だったのです。