元祖スパゲッティ ナポリタンが生み出された舞台は、1927年創業の歴史を誇るクラシックホテル「ホテルニューグランド」です。戦後、マッカーサー元帥をはじめとする米軍将校の宿舎として接収されていた同ホテルでは、米兵たちが軍用食のスパゲッティに塩コショウとトマトケチャップを無造作に和えて食べていました。
その大雑把な食事を目にした第2代総料理長の入江茂忠(いりえ しげただ)氏は、一流ホテルの料理人としての誇りから「進駐軍の将校たちに、もっと美味しく栄養のある本格的なパスタ料理を提供したい」と奮起します。生のトマト、水煮のホールトマト、ニンニク、タマネギをじっくり煮込み、オリーブオイルとバターでソテーしたマッシュルームやハムを加えたオリジナルのトマトソースを開発。フランス料理の知識を活かして作られたこの上品な料理こそが、スパゲッティ ナポリタンの元祖です。