近年、警察実務と個人の権利意識をめぐる環境は大きな転換点を迎えています。全国の警察本部において「警察官用ボディカメラ(装着型カメラ)」の本格的な試験運用および配備が進んでおり、職務質問や法執行の現場を警察側も常時映像記録する体制が整いつつあります。
この変化により、「言った・言わない」の密室型トラブルや、一部を都合よく切り抜いたSNS動画による世論誘導は通用しにくくなっています。警察組織側が客観的な映像証拠を保持することで、正当な職務執行であったことが客観的に証明されるケースが増加しました。
同時に、AIによる高精度な顔認識技術や個人特定(ドキシング)の脅威が増大したことで、警察官の個人情報をネット上に拡散する行為に対する司直の目は一段と厳しさを増しています。「公務の監視」という正当な名目と、「個人への私的制裁・ネットリンチ」を峻別する司法判断が定着しており、撮影者側のモラルと法知識がより一層試される時代を迎えています。