この印象的な言葉の起源を辿ると、語源には二つの説が存在する。どちらも関西の生活文化に深く根ざしたユニークなエピソードだ。
一つ目の説は、男性用の下着である「股引(パッチ)」に由来するというものだ。切羽詰まった状況で、脱げそうになる股引を必死に押さえながら走る姿、あるいは下着一丁になってまでなりふり構わず踏ん張る様子から生まれたとされる。庶民のたくましい日常が目に浮かぶような描写だ。
二つ目の説は、着物の破れ目を縫い補う「あて布(パッチ)」を指すという見解である。破れかけた衣服に必死でパッチを当てて補強し、なんとかその場を凌ごうとする切迫した状況を表しているという。共通しているのは、スマートな格好良さではなく、「カッコ悪くても死守する」という泥臭い執念だ。